ブーツカットは、トレンドの波を超えて繰り返し復活を遂げてきた最もタフなデニムシルエット。そのルーツは19世紀のカウボーイパンツにあり、さらに遡れば、セーラー(船乗り)のトラウザーズにインスパイアされたデザインです。腰回りはフィットしつつ、膝下からわずかに広がる絶妙なシルエットは、実用性だけでなくファッションアイコンとしての地位を確立しました。
60〜70年代には、フレアデニムとともにカウンターカルチャーの象徴に。自由と反骨精神を体現するスタイルとして、今なおそのメッセージは色褪せていません。
そして、2000年代初頭には、ローライズ&タイトなブーツカットが一世を風靡。ファッションの流れは常に巡り続けるものですが、今回のブーツカットブームの火付け役のひとつとなったのがケンドリック・ラマーのスーパーボウルでの着こなしです。特にメンズファッションにおいて、その影響力は大きいものとなっています。
「ケンドリックが新しいシルエットに挑戦したのは、とても刺激的でした。」とG-STARのデニムデザインディレクター、ジェニファー・ジップは語ります。「通常、さまざまなスタイルを試すのは女性が多いですが、彼の着こなしは新たなムーブメントを生み出す可能性を秘めています。」















