G-STAR ELWOODの歴史

A Star Is Born

90年代当時、デニムの在り方は現在のものとはかけ離れていました。重厚で硬質、体に馴染みにくい生のインディゴ（Raw indigo）デニムは多くの人々に敬遠され、初めから着古した表情で柔らかな着用感を提供するウォッシュ加工されたデニムにトレンドは傾いていました。そこで先見的なアイデアと共に登場したのが、当時のG-STARのヘッド・デザイナーであるピエール・モリセットでした。

1996年、風雨に晒されてエイジングされ、何度も着用されたことで人体の形状に馴染んだ武骨なモーターサイクル・パンツにインスピレーションを得たモリセットは、生のインディゴデニムを用いて同じものを再構築しました。革新的なパターンとパネル構造により、ジーンズを着用者の体のラインに自然にフィットするアナトミック・シルエットを彼は作り上げたのです。

伝統にとらわれないこの構造は人々に快適な着用感を提供しただけではなく、初めから着古したような風合いを持たせることにも成功した結果、その大胆で反逆的な姿勢が多くの人々の共感を呼び、その結果として私たちをグローバルブランドとしての名声に導きました。

A Signature Statement

G-STAR Elwoodは私たちのDNAを決定づけました。このジーンズには、解剖学的な構造を取り入れながら異なる要素を混ぜ合わせるという私たちのデザイン哲学が凝縮されています。

それは型にはまらない遊び心。伝統と革新の融合。

ファレル・ウィリアムスやジャスティン・ビーバー、ジェイデン・スミスといったアイコンが着用し、瞬く間にデニムの歴史に名を刻んだG-STAR Elwood。私たちは当時のデニム業界の先入観を破壊し、ジーンズの新たな在り方を打ち立てました。新しいインディゴの時代の始まり。

そして30年が過ぎようとしています。

トレンドは移り変わりましたが、今もG-STAR Elwoodは当時の姿を留め、そしてそれはこれからも変わりません。ポケットは常に45度の傾斜でデザインされ、 大腿部にはステッチが斜めに走り、人間工学に基づいたニーパッドとヒールガードが人体の柔軟性と可動性を向上させ、サドルパッチは体型を美しく見せながら大胆な印象を与えます。

現在、美学と快適性が融合したこのウェアの魅力は否定できないものとなりました。 ひとたび脚を通せば、自然に立っている時でさえ、立体的な構造が堂々とした端正な印象のシルエットを演出します。それは最高のダイナミズム。

An Ever-Evolving Icon

モリセットが築き上げたレガシーであるG-STAR Elwoodは常に時代に適応しながら進化し、現代的なトレンドやイノベーションを取り入れ、変化し続けてきました。あるべき姿であるために、その本質を保ちながら。

2010年にはオーガニックコットンと植物繊維の画期的な組み合わせで作られた、生デニムのテーパードフィットに仕上げた「Nettle」を発表。2011年には「15 Years of 3D Denim」モデルが発表されたほか、2023年にはオリジナルに忠実なレギュラーフィット、バギーシルエット愛好家のためのルーズフィットがアップデートして登場。2024年には新進気鋭のデザイナーとの協業で作る特別なジーンズ・シリーズ「THE DENIM」の第1弾(001)を飾りました。ベルリンを拠点とするブランドであるOttolingerをコラボレーターに迎えたこの企画においては、女性のボディラインに着想を得てG-STAR Elwoodを再解釈し、大胆にサイドからトップまで走るジッパーをあしらったデザインが特徴的なデザインを生み出しました。

そして2025年、この我々のシグネチャー・ジーンズはイタリア製・日本製のプレミアムデニムを初めて採用し、ローウエストでルーズフィットのユニセックスモデルにアップデートされました。

G-STAR Elwoodはデニムに革新的なアプローチを導入し、それ以降のデザイナーやブランドにインスピレーションを与え、現在もデニムにおけるデザインの境界線と創造性を押し広げています。

この象徴的なジーンズが歩んだ道のりは、単純なファッションのエピソードではありません。それは時を超えてデニム界の最前線に立つ象徴であり、先進的なデザイン性の証であり、そして私たちのアティチュードといえるものです。

かつても現在も、私たちは先駆者であり続けます。