春夏を彩るフェードデニム

ヴィンテージライクな色落ちを再現するために生まれた「ウォッシュ加工」は、長年穿き込まなければ出せなかった風合いを、瞬時に実現する画期的な技術です。デニムに使用されるインディゴは、本来粉末を水に溶かして糸の表面にのみ定着させるため、芯までは染まりません。この染色法は「中白染め（なかじろぞめ）」と呼ばれ、デニムを穿き込むほどに表面の染料が落ち、芯の白い色が徐々に現れることで、独自の色落ちが生まれます。着る人それぞれのライフスタイルが刻まれる、この経年変化は時間と忍耐が必要なプロセスです。

しかし、1970年代後半に誕生したウォッシュ加工は、デニム業界を一変。生地の縮みを抑えながら柔らかな風合いを実現し、それまで未洗いのリジッドデニムを長年穿き込まなければ得られなかった風合いを、瞬時に再現できるようになったのです。さらに、アタリやヒゲ、ハチノスといった自然な色落ちパターンを新品のデニムに再現することで、ジーンズ一本ごとに異なる個性が宿るように。ウォッシュ加工は、デニムの歴史を塗り替える革新的なターニングポイントとなったのです。

今シーズン、さらなる革新を求めて究極のフェードデニムカプセルコレクションが登場。極限まで洗いをかけたデニムは、G-STAR史上もっともライトな仕上がりに。エフォートレスでバーサタイルな表情は、カジュアルからシックなシーンまで、陽射しに映える春夏の装いに軽やかな抜け感をプラスします。

シグネチャーモデルのMosaやBend 3Dは、ライトウォッシュでアップデート。タイムレスな定番アイテムに現代的なエッジをプラスしました。さらに、ワイドシルエットのバルーンパンツやチョアジャケット、そしてレイヤードを楽しめるモジュラーベストなど、新たなアイテムもラインアップ。シンプルにおさまりがちな春夏の装いに、一歩先行くスタイルを提案します。