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2024年10月4日

Collaborations

デニムがつなぐ世界

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インディゴの糸が絡み合う関係が、クラフツマンシップの追求を通して一体となる–デニムづくりにおいて先駆的存在である東京とアムステルダム。この揺るぎない2都市の絆を裏付けるように、私たちは今回、日本のブランド「FACETASM(ファセッタズム)」とパートナーシップを組み、G-STARを象徴するデザイン美が新たな解釈で形となった、ユニセックスのカプセルコレクションを展開します。実験的かつ多岐に渡るアプローチで知られる「FACETASM(ファセッタズム)」の創業者、落合宏理氏は、アムステルダムにあるG-STAR本社のアーカイブルームを訪れ、ブランドに関する理解を深めました。私たちの持つ、一見異なるアイデンティティが、FACETASM(ファセッタズム)によって統一性のあるひとつのスタイルにまとめ上げられています。

一枚の布から

デニムは、昔から日本のファッションにおいて重要な位置付けにありました。60年代にアメリカから初めて流入したデニムは、若者のカルチャーに浸透し、国内の職人たちが主導権を持って独自に製造をするようになりました。伝統的な機織り機で製造される日本製デニムは、今や世界中のデニム愛好者にとって特別で、価値の高い存在となっています。ギャルやアメカジといったサブカルチャーを通してその魅力が注目されたと同時に、デニムは反抗心や、従来の常識からの逸脱を象徴するファブリックとなりました。それは、FACETASM(ファセッタズム)が持つコンテンポラリーなストリートウェアへの型破りなアプローチにもつながるところがあります。

2007年に落合宏理氏が立ち上げたFACETASM(ファセッタズム)は、国内外の注目を集め、日本ブランドとして初めて「LVMHプライズ」のファイナリストに選ばれました。伝統的な日本の仕立て法と解体的なシルエットをシームレスに融合させることで知られるFACETASM(ファセッタズム)は、その革新的なビジョンでファッション界の常識に挑み続けています。テキスタイルを扱ってきた落合氏の経歴もあって、FASTASM(ファセッタズム)は布の質感に趣向を凝らすことにも長けており、それは今回のコレクションにおいて、私たちの主要ファブリックであるデニムに表現されていることが見て取れます。私たちは共にアーカイブを見学し、NASAの宇宙服や軍服といった独特なピースからインスピレーションを得た、計8ピースから成るカプセルコレクション” DENIM DEPOT UNIVERSE”を完成させました。

FACETASM(ファセッタズム)の落合氏に、今回のコラボレーションに至った経緯についてお話を伺いました。
a man posing in black and white photo
woman in blue denim jacket, white t-shirt and blue jeans
close up of jeans side pocket
man in blue denim jacket

東京出身でいらっしゃいますが、ご自身のクリエイティブプロセスにおいて、東京で育った背景や街自体からどんなインスピレーションを得ていますか?

中学生の頃からファッションへの関心を強く持っていました。アメリカの文化が大好きでしたし、ラルフ・ローレンのようなブランドに特に魅力を感じていました。東京では、そういったブランドの古着も大人気でしたし。原宿系やアンダーカバーのようなブランドも当時、大きな影響力を持っていました。そういった時代を肌で感じながら育ったことは刺激になりましたね。また、ベルギーのアントワープシックスのようなヨーロッパのファッションカルチャーにも影響を受けました。そういったさまざまな要素に影響を受けながら、ファッションデザイナーになりたいという思いを強く持つようになりました。
a man sitting on a chair with a cross necklace on

FACETASM(ファセッタズム)は、ストリートウェア、伝統的な日本の仕立て法、アバンギャルドなデザインの融合で有名です。これらの要素をどのように組み合わせているのでしょうか?それは意識的にやっていることですか?それとも自然に生まれている融合なのでしょうか?

これまで多様なスタイルや表現方法を見てきて、そのあらゆる可能性を探ることが楽しいんです。様々なものを目にしてきた経験は、間違いなく私のデザインアプローチに影響を与えていると思います。いろいろなものを組み合わせてみることに積極的ですし、あらゆるものを混ぜてひとつのものにしていくことは、私が自然にやっていることなのだと思います。うちのブランドはそういう異なる要素の組み合わせなのだと気づきました。デザインを作っている時は、何も制限を設けずにデザインをするのが好きですし、自分がやりたいようにやって生まれた結果がさまざまなものの融合なのだと思います。

G-STARの世界については、どのように理解を深めていきましたか?また、ご自身とG-STARのアイデンティティとの融合はどのように実現されたのでしょうか?

プロジェクトが走り始めてから、G-STARの本社を訪問させていただき、そこで働く皆さんと話をしたり、アーカイブを見学したりしながら、G-STARのカルチャーに実際に身を置きました。ブランドとしてどれだけのこだわりと真剣さを持ってファッションに向き合い、さまざまなスタイルや時代を研究されているかという点が非常に印象的でした。私たちそれぞれの世界を融合させるコラボレーションがしたいと思いましたし、私が舞台裏で目にしたものも含めて、人々が知っているG-STARの裏にあるブランドのあり方を反映させたいと思いました。すでに人々の目に触れているG-STARを超えて、ブランドが持つ概念や考え方を表現できればと思ったんですね。

「アーカイブに足を踏み入れた時は、本当に感動しました。ファッション業界に身を置く者として、まるで天国のようだと感じました。」


本社に行かれて、G-STARの根本にあるアイデンティティを深く理解することができたというのは嬉しいことです。訪問中に特に目を引かれたものはありましたか?

アーカイブに足を踏み入れた時は感動しました。あらゆるジャンルや時代の服がずらっと並んだ巨大なコレクションで、NASAの宇宙服やワークウェア、モッズスタイルのピースなど、ファッション業界の人間にとっては、天国のような場所だと感じました。とても印象深い、充実した時間を過ごしました。そこで目にした技術やピースに、G-STARのファッションに対する真剣さを見ました。
a woman in a vest and jeans standing in front of a mirror

今回デザインされたカプセルコレクションの中で、「DIVER PADDED VEST」は間違いなくステートメントピースだと思います。何か特別なインスピレーションが元になっていますか?

もともとはベストではなかったんです。ダイバーが海から上がった時にさっと着用できる服から着想を得ています。このコレクションは本当にさまざまなカルチャーやインスピレーションの融合で、ベストはコレクションそのものをよく象徴していると思います。例えば、中の裏地のオレンジ色は、飛行服のオマージュなんですよ。

サステナビリティの観点からは、どんなアプローチでデザインをしていますか?

デザインを考えるとき、作るものが環境と人に優しいものでなくてはならないというのは大前提です。環境への影響を最小限に抑えることは特別なことではなく、開始するときの根本的な条件です。このアプローチは将来さらに重要になっていくと思います。

「人生を生きていると、日常に流されて、その最初の気持ちが薄れていってしまうこともあります」


中学校の頃からファッションデザイナーになりたいと考えるようになったとおっしゃっていましたが、具体的に服をデザインしたいと思った理由は何だったのでしょうか?

自分の中で自然に生まれた思いなので、説明が難しい部分です。人生で最初に抱いた夢で、それを貫きました。他に特にこれがやりたいと思うものもありませんでした。ファッションピースを創って、人々がそれを着ているのを見るのは本当に嬉しく、大きなやりがいを感じます。

落合さんを尊敬し、自分もこれからファッションに人生を捧げたいと考えている若いファッションデザイナーたちに何かアドバイスをいただけますか?

ファッションデザイナーになりたい、自分のブランドを作りたいという最初の衝動は、ずっと維持し続けられるとは限りません。人生を生きていると、日常に流されて、その最初の気持ちが薄れていってしまうこともあります。ですから、「デザイナーになりたい」という夢を抱いたその最初の思いを大事にするべきです。そして、それを意識して貫き通すこと、時の流れの中で埋もれさせないことが重要だと思います。最近、特によくそう思うようになりましたね。

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